平成17年度 宅地建物取引主任者資格試験 問題

〔問 2〕 AがBに対し土地の売却の意思表示をしたが、その意思表示は錯誤によるものであった。この場合、次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
 錯誤が、売却の意思表示の内容の重要な部分に関するものであり、法律行為の要素の錯誤と認められる場合であっても、この売却の意思表示が無効となることはない。
 錯誤が、売却の意思表示をなすについての動機に関するものであり、それを当該意思表示の内容としてAがBに対して表示した場合であっても、この売却の意思表示が無効となることはない。
 錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効となる場合、意思表示者であるAに重過失があるときは、Aは自らその無効を主張することができない。
 錯誤を理由としてこの売却の意思表示が無効となる場合、意思表示者であるAがその錯誤を認めていないときは、Bはこの売却の意思表示の無効を主張できる。


《総 論》 これも民法編の最初の方に出てきそうな問題。いいねいいね。『錯誤』だけからの出題って、けっこう珍しいか。いずれにしても4つの選択肢の振り分けが上手。でも選択肢1がわからないというあなた、お疲れさまでした。そして選択肢3がラッキーなほどカンタンな○。
× 「はっ? なんですかぁ〜」と思わず目を疑ってしまうような、基本的な問題。法律行為の要素に錯誤があったのに無効を主張できないとなると、そもそも"錯誤"っていったいなんなのさ。
× 「売却の意思表示をなすについての動機」っていうフレーズで鼻血ブー。ひらたくいうと、間違った"動機"で「売却します」と相手に意思表示してしまったというケース。でフツー"動機"は他人に明らかにしないのだろうけど、「こういう動機なので売りますよ」と相手に"自分の思い"を明らかにしていた場合には、錯誤として無効を主張できます。なんか理屈っぽくてイヤね〜。
Aの売るという意思表示は錯誤だったんだけど、よくよく注意せずに「売る」と言ってしまったAに落ち度(重過失)があるという場合、そりゃAは無効を主張できません。えーできませんとも。お天道様も許しませんよ!
× なんか変なシチュエーション。Aに錯誤があって、相手方からみても「Aよオマエ間違えただろ?」という場合であっても、あくまでも「すみません錯誤でした。無効とします」といえるのはAのみ。Aが自分のバカさ加減(錯誤)を認めないとしても、Bから「バカAのために無効としてやるよ」とはいえません。

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