平成19年度 宅地建物取引主任者資格試験 問題

〔問 1〕 A所有の甲土地についてのAB間の売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
 Aは甲土地を「1,000万円で売却する」という意思表示を行ったが当該意思表示はAの真意ではなく、Bもその旨を知っていた。この場合、Bが「1,000万円で購入する」という意思表示をすれば、AB間の売買契約は有効に成立する。
 AB間の売買契約が、AとBとで意を通じた仮装のものであったとしても、Aの売買契約の動機が債権者からの差押えを逃れるというものであることをBが知っていた場合には、AB間の売買契約は有効に成立する。
 Aが第三者Cの強迫によりBとの間で売買契約を締結した場合、Bがその強迫の事実を知っていたか否かにかかわらず、AはAB間の売買契約に関する意思表示を取り消すことができる。
 AB間の売買契約が、Aが泥酔して意思無能力である間になされたものである場合、Aは、酔いから覚めて売買契約を追認するまではいつでも売買契約を取り消すことができ、追認を拒絶すれば、その時点から売買契約は無効となる。


《総 論》 楽勝レベル。しかしまぁ、こんなかんたんな問題を出してしまってよいのでしょうか(←いいと思います)。心裡留保、通謀虚偽表示、強迫と、まいどおなじみのオールスター。この問題がわからないというあなた、なにもわかっていなかったのですね。
× 心裡留保による意思表示。『・・・当該意思表示はAの真意ではなく、Bもその旨を知っていた』ということなので、そりゃあんた、有効となるワケないでしょ。っていうか、法的に有効にしてあげる必要もないでしょ。ということで、無効として処理。
× 『AとBとで意を通じた仮装のものであった』ということで、まさに定番の通謀虚偽表示。Aの邪悪な動機(債権者からの差押えを免れる)をBが知っていたとしても、だからどうした、AB間の売買契約が有効となるワケねーだろっ。っていうか、これが有効となるってことになったら、みんな財産移転をしてしまうでねーか。
強迫による意思表示は、取り消すことができる。相手方が強迫の事実を知らなかったとしても、取り消せます。これも定番ですねえ〜。
× 出たぁ〜泥酔。宅建試験史上、おそらく初の“泥酔者”。まさに意思無能力状態。そんな状態での意思表示は無効っす。取り消すまで有効だ、なんてご冗談でしょ。酔いから覚めて、焦るってことはありますが。自分のしたこと自、わかってないんだもんね。なおワタクシごとでたいへん恐縮いたしますが、先日、タイ料理屋でメコンウィスキーを大量に飲み、意思無能力状態になりました。関係者の皆さん、失礼しました。この場を借りて、おわび申し上げます。

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