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【宅建ダ】今回のNEWSは「風呂なし物件」が人気★おーさわ校長の「新聞記事でお勉強」

おーさわ校長です。

今回の新聞記事は令和5年5月1日(月)の読売新聞の夕刊。

【物件選び新傾向】
狭小・風呂なし「身軽」若者に浸透「持たない暮らし」

なるほどなー、というか、わからなくはない、というか、どっちかというと、そういう方向でオレも生きていたい。
そっち派だわ。

新聞記事からいくつかキーワードを拾ってみると

「モノ」より「好きなこと」
「身軽に生きたい」
「浮いたお金は貯金」
「必要最小限の物で暮らす生活」
「家電もいらない」

「風呂なし」となると家賃も激安になって、記事によると〈目黒区の6畳一間の家賃は、マンションだと9万円ほどだが、風呂なしだと3万〜4万円まで下がる〉とのこと。「家賃を抑えながら利便性の高いエリアに住める」ということだ。

実際、「風呂なし」だとしても、風呂に入らないわけじゃなくて、〈入居者の多くはジムでシャワーを浴び、コンビニを冷蔵庫がわりに使う〉と同記事。

オレのイメージとしては、風呂なしの部屋=旅館やホテルの一室みたいな感じかなと。

風呂に入りに行く。
ドリンクを取りに行く。

・・・じゃなかろーか。

たしかに、なにも自前(自分の住まい)で全部用意しなくても、ちょっと外に出れば、まぁこれは都会暮らしだからゆえの醍醐味ではあるが、「街」にはなんでもあるんだしね。

考えてみれば、広い意味で「街」で暮らしている人たちは、自分の部屋で過ごす時間も少ないだろうし、だからそんなに広さは必要ないし、いまどきはテレビは見ないし、洗濯機もいらないか。

ノートパソコンくらいあれば事足りるしな。

もちろんこの手の生活スタイルには向き不向きがつきもので、まさに「身軽」ということだから、身軽にひょいひょい出かけるのが苦にならない人にはいいね。

そんなこんなで、なんかいいじゃん風呂なし物件も、と思ったのだが、ここで問題が。

・・・ないんですよ、物件がそんなに。

記事によると〈国の調査によると、風呂なし物件は、1968年に全国の賃貸住宅の60.7%を占めていたが、〜中略〜、2008年は2.8%で、その後も減り続けている〉のだそうだ。

となると、えーー???

「風呂なし物件」が人気物件!!!!

あはは〜\(^o^)/

・・・とここで、みなさんに思い出してもらいたい古典文学が。

それは「不動産の付き合い方の究極的なアイデア」が著されているアレ。
そうです、鴨長明さんの「方丈記」ですね。

方丈記はね、ご存知の方も多いと思いますけど、考えてみればまったく今どきの、最先端も最先端ともいえる、ある意味、テレワークやノマドを推し進めた究極のライフスタイルの提案ですもんね。

いまでいうところのトレーラーハウスとかキャンピングカーとか。いうなれば、土地に定着しない住宅の提案。住宅というと不動産っぽくなっちゃうから、そうだな、単なる住処とでもいおうか。

住みたい街を探して、気に入ったら軽いノリで住み始める。土地や人間関係に縛られず、遊牧民的な生活スタイル。まさに人生は旅だ、みたいな。

・・・と、そんなことを、いまから800年以上も前に、鴨長明さんは「方丈記」に記しているのですね。

鴨長明さんは都の生活に見切りをつけ、京都の山中に方丈(約3m四方・10㎡)の広さの、移動可能な建物を建てて、そこに移り住んだのでありました。

方丈記ってなんだっけ、みたいな人でも、出だしは知ってるでしょ。

かの有名な「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみ浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、ひさしくとどまりたる例なし。世の中にある人と栖(すみか)と、またかくのごとし」です。

「うたかた」とは泡のことで、「川の流れは絶え間ないけど、おんなじ水じゃないもんね。水面に浮かぶ泡も消えて生じて、一瞬たりともとどまっていないしね。これってさ、世の中の人と住まいも、じつはおんなじなんだよねー」と言ってます。

そんな方丈記、いろんな読み方ができまして、たとえば災害文学。平安末期から鎌倉初期にかけて、地震だ竜巻だ大火災だと、ものすごい天変地変が京を襲う。それから挫折文学。じつは鴨長明さん、たいへんなお坊ちゃまだったんだけど、平安末期の乱世に翻弄され、人間関係に疲れ果てる。

それから「人と住まい」について。災いの多い都にわざわざ大金をかけて立派な住まいを作り、そのために要らぬ心配に心をすり減らすバカバカしさ。「財(たから)あれば、おそれ多く」と長明さんは記しています。

そこで都から離れて方丈建築。「所を思ひ定めざるがゆえに、地を占めて、造らず」。どこに住むと思い定めて住みたいわけではないから、土地を買ってそこに家を建てるなんてことはしない。

そして簡単に他所へ移動できるように造ってある。「もし、心にかなわぬ事があらば、やすく他に移さんがためなり」。そこでなにかうっとおしいことがあったら、さっさと他所へ行っちゃうもんねー。

・・・というノリです。

そんでね。
そうなんですよ、オレは近い将来、方丈記をやりたいのよ。

諸国漫遊。

ライブ配信なんてどこからもでもできるしね。

ぶらぶらしてたいなー

2023-05-07 | 大人の宅建★お楽しみはこれからだ